コラム

【当事者監修】3分でわかる!LGBTQ当事者の悩み【全年齢編】

2022年5月24日

LGBTQという言葉が日本に広まり、日本各地でレインボーパレードなどのLGBTQイベントが開催されるようになった今。

それでも未だに当事者が生活しやすい社会とは言い難いです。

当事者の方々が生活しやすい社会になるためには、当事者がどんな悩みを抱えているかを知ることから始まります。

そこで今回の記事では、LGBTQ当事者の悩みを3分で読める長さにまとめました!毎日の生活が忙しいあなたも、3分だけ読んでみてください!

【まとめ】LGBTQ当事者には、こんな悩みがあります!

まずはこの記事の内容を、簡潔にまとめました!時間がない人は、この部分だけお読みください!

学生編

  • 相談相手がいない、相談しにくい
  • セクシュアリティを理由にいじめられやすい
  • LGBTQ当事者となかなか出会えない
  • 【トランスジェンダー】男女で分類されるのが嫌

社会人編

  • 配偶者として認められない
  • 【同性カップル】「パートナーシップ制度=同性婚」と思われがち
  • 独身と認識されるため、転勤が多くなりやすい
  • 【同性カップル】同性同士なだけで、入居を断られる
  • 【アセクシュアル】飲み会などで、性事情に関する話題が苦手

共通編

  • 仲が良い人や家族だからこそ、カミングアウトできない
  • そもそも「カミングアウトしないといけない」風潮を感じる

ここからは、それぞれの悩みについて深掘りしていきます!

【学生編】LGBTQ当事者の悩み

まずは、小学校・中学校・高校・大学や専門学校などの、学生時代にどのような悩みを抱えているのかを解説していきます!

相談相手がいない、相談しにくい

特に小学生のときなどは、社会が「学校」と「家族」の2つしかありません。

しかし当事者としては、その2つの社会で自分のセクシュアリティを打ち明けにくいでしょう。

なぜなら、本当の自分のセクシュアリティを受け入れられなかったときに、自分の居場所がなくなってしまうからです。

だからこそ相談相手を見つけることができず、ひとりで抱え込むしかないと思います。

セクシュアリティを理由にいじめられやすい

「みんなと違う」というのは、時として悪目立ちしてしまいます。その結果、いじめの標的になることも少なくありません。

いじめられても、相談しにくいでしょう。なぜなら、いじめられている理由が、自分のセクシュアリティに関わることであり、誰かに打ち明けにくいからです。

そんな負の連鎖に陥ってしまい、いじめられることを受け入れたほうが楽・我慢するしかない、と思ってしまう人が多いでしょう。

LGBTQ当事者となかなか出会えない

まわりの人にセクシュアリティを打ち明けにくいという気持ちは、当事者のほとんどが抱えています。

自分が当事者であることを主張できないのと同じように、周りの当事者も主張ができません。

その結果、周囲にいるはずの当事者とも出会うことができず、結果的にお互いに孤独感を抱いてしまいます。

【トランスジェンダー】男女で分類されるのが嫌

日本の教育現場では、男女で区別をする場面が多々あります。仕方がない部分もあれば、慣習的に行なっている部分もあります。

トランスジェンダー当事者は、幼い頃からこの問題に突きつけられます。

たとえば「ランドセルの色が嫌」「制服であるスカートを履きたくない」「ちゃん(くん)で呼ばれたくない」などでしょう。

これらの男女の区分は、今でも本当に必要なのでしょうか?

【社会人編】LGBTQ当事者の悩み

学生を卒業し、学校での集団生活を終えたとしても、LGBTQ当事者の悩みはまだまだたくさんあります。

社会に出て自由を得られる反面、その分悩みも増えていきます。

配偶者として認められない

同性カップルが抱える悩みの大半は、「パートナーが配偶者として認められない」点です。

異性カップルであれば、婚姻届を出しさえすれば、法律上で守られる夫婦となります。

しかし、同性カップルは法律では認められないため、何かあった時にお互いを守ることができません。

同性パートナーシップ制度も法的拘束力はなく、制度自体が整っているかどうかも自治体によってまちまちです。

【同性カップル】「パートナーシップ制度=同性婚」と思われがち

この同性パートナーシップ制度については、非当事者の方々は「同性パートナーシップ制度=同性婚」と思っている方が多いでしょう。

実際には法律では認められていませんので、同性婚ではありません。

同性パートナーシップ宣誓をしていたとしても配偶者として認められないため、万が一パートナーが亡くなった時にも家族ではなく赤の他人として扱われる場合もあります。

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独身と認識されるため、転勤が多くなりやすい

LGBTQ当事者の多くは、自身のセクシュアリティをオープンにせずに働いている人が多いでしょう。

そのため、会社などでは「独身者」として扱われる場合が多いと思います。

そうすると『独身なら配偶者や子どもがいないから、転勤させても大丈夫』というように、転勤になる可能性が高くなります。

パートナーと同棲をしていたとしても、会社によっては『配偶者ではないから』という理由で転勤を強いられる場合もあります。

【同性カップル】同性同士なだけで、入居を断られる

これは男性同士のカップルに多いのですが、パートナーと同棲するための部屋探しで入居を断られる場合があります。

その理由は「男性同性の入居のため」と言われるケースが大半です。

愛し合っているカップルというのは、異性も同性も同じはずなのに、同姓同士というだけで断られるのは悲しくなります。

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【アセクシュアル】飲み会などで、性事情に関する話題が苦手

社会人になると、付き合いで参加せざるを得ない飲み会などが多々あると思います。

その時に話題になりやすいのが、「恋愛」についてと「性事情」についてなどがあげられるでしょう。

特に後者の「性事情」。経験がない場合『え?その年で経験がないって、大丈夫?』などのように、大人ではないという線引きをされる場合があります。

アセクシュアルのような性的欲求を抱かない人もいます。性事情の話題になると、特に話しにくいと感じるシーンが多々あると思います。

【共通編】LGBTQ当事者の悩み

ここまでは【学生編】と【社会人編】に分けて紹介してきました。

最後に、どの年代でも共通している悩みの【共通編】を紹介していきます。

仲が良い人や家族だからこそ、カミングアウトできない

どんな年齢になっても、カミングアウトをする時にはかなり緊張するものです。本当の気持ちを打ち明けるのは、かなり勇気がいるからです。

仲の良い人や家族にカミングアウトするとなると、尚更難しくなります。

色々な過去を知っている人だからこそ「あれ?この時、こうだったじゃん!」のように、過去を詮索される可能性が高いからです。

親友や家族には、言い出すのがなかなか難しいものです。

そもそも「カミングアウトしないといけない」風潮を感じる

「LGBTQ当事者=カミングアウトをしないといけない」という風潮が、この世の中にはまだまだあると思います。

その背景には「異性愛者が普通」であり、カミングアウトをしていない人は異性のことが好きという前提があるように感じるからです。

セクシュアリティの話題を初めてする場合には、「僕はゲイで、男の人が好きなんだけど、〇〇のことが気になっててさ…」のように、前置きとしてセクシュアリティのカミングアウトが必要になると思います。

いつしかこの「カミングアウト」という概念がなくなり、誰しもが誰でも好きになって良いという社会や世界になってほしいですね。

【まとめ】当事者の悩みは、こんなものがあります!

最後に今回の記事の内容をもう一度まとめておきます!

学生編

  • 相談相手がいない、相談しにくい
  • セクシュアリティを理由にいじめられやすい
  • LGBTQ当事者となかなか出会えない
  • 【トランスジェンダー】男女で分類されるのが嫌

社会人編

  • 配偶者として認められない
  • 【同性カップル】「パートナーシップ制度=同性婚」と思われがち
  • 独身と認識されるため、転勤が多くなりやすい
  • 【同性カップル】同性同士なだけで、入居を断られる
  • 【アセクシュアル】飲み会などで、性事情に関する話題が苦手

共通編

  • 仲が良い人や家族だからこそ、カミングアウトできない
  • そもそも「カミングアウトしないといけない」風潮を感じる

これらの悩みがない社会になることを願っています!

私たちLGBTQ当事者の中には、これらの悩みを抱えている人がたくさんいます。

もちろんこれらの悩みは一例にすぎません。様々なセクシュアリティがあるので、セクシュアリティごとに悩みの種類も様々です。

日本社会も今、徐々に変化を遂げている最中です。これから先、もっと良い社会になっていくはずです。

いつの日か、セクシュアリティによって選択肢が減ることのない社会になることを、私たちは願っています。

みなさんで、より良い社会の実現を目指しましょう!

お知らせ

私たちb-LIGHTでは、より良い社会の実現のために「LGBTQ研修・講演活動」を行なっています!

詳しくはこちらのページをご覧ください!

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ばん

当サイトの運営メンバー。 会社員をしながら、2019年からブログを運営し、これまでの経験などをブログに投稿。 ブログ活動をしながら「LGBTQ向けのポータルサイトを作りたい」気持ちが増し、当サイトが誕生した。