就活の面接中に突然、LGBTQ +だとカミングアウトされた時、どのように対応されますか?
差別をしたい訳ではないけど、どう扱ってよいか分からない・懸念点があって採用しにくい…
そう考える方に寄り添う記事を書きました!
今回は、ゲイである僕が就活生からカミングアウトをされた時の対応方法や採用するメリットを当事者目線でお伝えします!
この記事は【前編】採用者へ~就活生がLGBTだと伝える理由~の続きです。まだ読んでいない方は【前編】からお読みください!
1 そもそもなぜカムアするのか
Xで「ゲイ 採用しない」と検索すると、カムア=性癖を暴露することと捉え、「面接で性癖を話す人を採用するわけがない」という発言が多数ありました。
カムアは性的指向を伝えることであり、性癖を暴露することではありません。
性的指向とは、恋愛や結婚対象になる性別のことを指すのに対し、性癖とは、性的指向の中でどんな要素に性的興奮を覚えるかを指す言葉です。性癖の例として、イケメンが好き・筋肉ある人が好き、などが当てはまります。
したがって、カムア=性的指向を伝えることという表現が正しいです。
しかし、性的指向をわざわざ面接で伝える必要があるのでしょうか。就活でカムアした自身の経験を元に書いた記事を紹介しますので、是非お読みください!
2 採用者が感じる懸念
セクシュアリティで差別をしたいわけではないが、当事者を採用することに抵抗があると思います。nijiリクルーティングの記事や、Xのポストを参考に懸念点を考え、それらに一つずつ当事者側の意見を答えます。
あくまで個人的な意見であることをご理解ください!
懸念点①:セクマイは触れにくい
センシティブな話題が故に、セクシュアリティに関する質問がセクハラ行為に当たる恐れがあり、触にくくなっていると思います。
面接でのカムアは緊張するので、深刻に悩んでいると思われるかもしれません。しかし、僕の場合、好きなタイプを答えられるほどフランクに考えています。また、そこまでではなくとも面接でカムアできる人は、セクシュアリティについて前向きに考えている人が多いと思います。
また、採用側からセクマイを受け入れてくれる姿勢を僕らが感じ取ることができれば、セクハラされている感覚を抱くことはほぼ無いでしょう。発言が失礼になってしまうかもしれないと伝えた上で質問して頂ければ嬉しいです。
懸念点②:セクマイを受け入れる環境が整っていない
個人的には整っていなくても問題ありません。確かに、セクシュアリティに関する教育を開催されていたり、福利厚生が充実していることなど、セクマイを受け入れられる環境が整っているほうが好印象かもしれません。
しかし、僕にとって、一緒に働く人がセクマイに関して寛容かどうかの方が大事です。セクマイに関する環境が整っているとしても、社員がセクマイに嫌悪感を抱いている職場だったら働きたくありません。
懸念点③:社内や取引先との関係が悪化する可能性
社内や取引先にカムアした場合、人によっては関係が悪化し、仕事に悪影響を及ぼすかもしれません。
人やセクシュアリティによって様々なので、カムアする範囲を面接で聞いてみるのが良いと思います。
ちなみに僕の場合、社内の方には、自分のセクシュアリティを伝えないと説明できない状況になり次第カムアしようと考えています。また、基本的に取引先の方に伝えるつもりはありません。
懸念点④:他の社員全員が配慮を強いられる
仮に社内全員にカミングアウトをした場合、周りの方は何かしら当事者に配慮を強いられ、面倒だと感じるかもしれません。
しかし、子どもの事情によって仕事を休まざるを得ない場合や、持病の関係で一部の仕事ができない場合など、社員全員が配慮しなければいけない状況は色々あります。
面倒に感じる方もいらっしゃると思いますが、セクシュアリティもその内の一つとして見ていただければ幸いです。
3 セクマイの就活生を採用するメリット
採用者が感じる懸念点に沿って回答しましたが、仮に自分が採用者でこの記事を読んだ場合、セクマイの就活生を採用するメリットが思い浮かばないので、非当事者を優先的に採用するでしょう。
そこで、セクマイ就活生を採用するメリットを記載されている記事を紹介します。要約すると三つのメリットがあります。
- 優秀な人材の確保
- 離職率の低下
- 企業イメージ、労働生産性の向上
詳しく知りたい方は下の参考資料をお読みください!
4 面接時にカムアを受けたら
面接時にカムアされたら、どのようなことを意識すればよいのでしょうか?
当事者である僕が考えたポイントを4つご紹介します!
- 無理に受け入れる必要はない
- 誰がどこまでカムアするかを確認する
- セクマイに対する取り組みを説明する
- 困りごとを聞いてみる
カムアを受けたら①:無理に受け入れる必要はない
採用者と当事者のミスマッチを防ぐため、カムアされても無理に受け入れる必要はありません。ただ、当事者側はセクシュアリティに対して前向きに考えていることを忘れないでほしいです。
カムアを受けたら②:誰がどこまでカムアするかを確認する
これは必ず確認してください!
事前に会社側からカムアするのか、自分で言うのか。また、カムアする範囲はどこまでなのか。カムアの仕方は人それぞれ異なります。当事者の意図しないタイミングでセクシュアリティを伝えられてしまうことのないよう、必ず確認ください。
カムアを受けたら③:セクマイに対する取り組みを説明する
セクマイが働きやすくなるような環境が整っていなかったり、ロールモデルがいない場合、就活生が入社前と後でギャップを感じ退職する事態を避けるため、面接時に伝えた方が良いと思います。また、環境が整っていないからこそ、セクシュアリティを受け入れられない方と接する機会があることを確認する必要があります。
カムアを受けたら④:困りごとを聞いてみる
例えば三菱UFGリサーチ&コンサルティング(下の参考資料)の5,6ページに記載されている図表1と2を参照すると、トランスジェンダー及びゲイ・ビアン・バイセクシュアルの方は、困りごとがないと答えている方が多いです。
困っていることに関しては、トランスジェンダーの場合、服装・トイレ・通称名の使用・性別移行などの割合が高いです。また、ゲイ・ビアン・バイセクシュアルの場合はプライベートの話をしづらいこと・異性愛者としてふるまわらければいけないことに困っている方の割合が高いです。
長く働いてくれる人を採用するためにも、セクマイ就活生が感じる懸念点を聞くのが良いと思います。
5.皆様の意見をお聞かせください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事をより良いものにする為に、皆様の意見をお聞きかせください!
期限は特に設けていませんので、採用者が考えていること・就活中の心境などがあれば是非、XのDMで教えてください!
皆様の意見お待ちしております!
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