僕は2023年の4月から社会人になったゲイです。
就活生の時は、面接でカミングアウト(以下、カムア)をしていた時期がありましたが、ある時期からは個人的な理由でゲイであることを隠しながら就活することにしました。
そのため、今働いている職場では僕をゲイだと知っている人はほとんどいません。
今回は僕の就活の流れを簡単に説明した後、面接でカムアしていた理由や逆にしなくなった理由、そして入社後の感想を書いてます!
是非最後までお読みください!
つむじの就活の流れ
1.b-LIGHTのライターになるまで
僕の就活の流れをざっくり説明すると、大学3年の12月から就活を始めて、大学4年(2022年)の8月にb-LIGHTのライターになりました。そして、大学4年の11月に現在働いている会社から内定をもらい、就活を終えました。
元々、セクシュアリティで悩んでいる人の力になれるような活動をしたいと思っていました。そのためには、マーケティングを学ぶ必要があると考え、始めはマーケティング系の仕事を志望していました。
ですが僕の実力が及ばず、内定をもらうことはありませんでした。
それでも自分のやりたいことを諦めきれなかったので、マーケティング以外でセクマイに貢献できる場所を探すことにしました。すると、b-LIGHTでライターを募集していることを知りました。
勇気を振り絞って応募してみたところ、ご縁があり今もこうしてライター活動をさせてもらっています。
2.今の職場に就職するまで
b-LIGHTに加入してライターとして活動できることでセクマイに貢献できる場ができたことと、未だどこからも内定をもらえていない自分に絶望していたのが重なり、就活のモチベが下がってしまいました。
バイトしながらライター活動を頑張ろうかと悩みましたが、将来の選択肢が広がることと、ライター活動するための基盤を整えたいという理由から就活を再開しました。
4年の8月以降になると採用活動もひと通り終了し、新卒を募集している企業の数が減り始めます。そこで、複数の就活エージェントを利用することにしました。
とりあえず内定が欲しかったので、エージェントさんがおすすめしてくださった企業の説明会に参加していました。9月までは面接でカムアしていましたが、10月になって内定がないことに焦り、封印しました。そして11月に内定をいただいたことで就活を終了し、今現在もその職場で働かせてもらっています。
就活エージェントとは?
就活生に専任のアドバイザーが付き、企業紹介・履歴書の添削・面接対策などの就職活動を包括的に支援してくれるサービス。会社が就活生を採用した時に、会社側がエージェントさんにお金を支払う仕組みなので、就活生は基本的に無料で利用できる。
カムアした理由・しなくなった理由
カムアした理由:ゲイを受け入れてくれる企業で働きたかったから
就活でカムアした理由は、ゲイである自分を受け入れてくれる企業を探していたからです。
高校1年生の冬にゲイを自覚し始めた頃、まだ誰にも相談できない日々をすごしていました。恋愛の話題になったらノンケのふりをしなければならず、僕にとって大切な友達にさえ本当のことを言えないことがものすごくストレスでした。
その後、大学生になってからゲイのコミュニティに参加するようになり、ありのままの自分を受け入れてくれる環境で過ごしていました。
高校生までの環境と大学生の時の環境を比べたとき、面接でゲイである自分を受け入れてくれる環境の方が心地よいと思ったので、面接では必ずカムアするようにしていました。
カムアしなくなった理由:とりあえず就職したかった
カムアしなくなった理由は、とりあえず就職したかったからです。
過去に大学のことで親に物凄く迷惑をかけてしまったことがあったので(色々あって学部を変えることになるのですが、それはまた別の機会に。)できるだけ早く就職して大学を卒業したいと思っていました。ですので、次の年も就活を頑張るという選択肢はありませんでした。
また、面接でカムアすると必ずと言っていいほど気まずい雰囲気が流れました。(これはあくまでも僕個人が感じたことです。僕の伝え方が下手だっただけかもしれません。)僕が活用していた就活エージェントの一人からも、面接でカムアしないほうが良いと言われました。
さらに、僕がとある企業の二次面接をした時、人事部の方から「知識として、LGBTQに関する教育を受けてはいるものの、いざ目の前に当事者がいると、その人に対してどのように接していけば良いのかわからない」と言われました。
新入社員を一人雇うのに100万円かかるという噂を聞いたことがあります。お金を無駄にしないためにも、不安要素はなるべくなくしたいと思うはずです。となれば扱いがよくわからない人よりも、同じ能力を持ったノンケの方を優先的に採用したいと考えるのが自然だと感じました。
マイナスのイメージを与えないためにも、ゲイであることを隠すようにしました。セクマイの就活生を採用するときに会社側が感じる不安要素について気になる方は、こちらの記事をお読みださい。
カムアせずに入社してどうなったのか
1.会社の人からプライベートのことを聞かれない
僕が入社した会社は、歓迎会や忘年会以外で職場の人と飲みに行くことはありません。またプライベートの話、特に恋愛の話題になることがありません。恐らくですが、その話題に触れることでセクハラ行為に当たる可能性があるからだと思います。
稀に「彼女いるんですか?」と他の部署の方から聞かれることがありますが、そこは正直に「彼女いないんです。」と返しています。(彼氏もいません。募集中です。)
恋愛の話題にはならないものの、入社してしばらくは何のサークルに入っていたかなどは聞かれました。僕は大学生の時、GLOWという早稲田大学公認のセクマイサークルに参加していたので、会社の先輩方には別のサークルに参加していたことにしています。
入社して半年が過ぎた今では、大学時代のことを聞かれることが少なくなり、ノンケのふりをする機会はとても減りました。
2.同期にはカムアした
会社の先輩方からプライベートの話は聞かれなくても、どうしても同期からは聞かれます。同期からは恋愛よりも、休日の過ごし方について会話することが多いです。社会人になってから男塾というゲイサーに参加し始め、休日はそのサークルで遊ぶことが増えたので、同期には大学や高校の友達と遊んでいることにしていました。
最初はそれでよかったのですが、ごまかすのが精神的にしんどくなってきたので思い切ってカムアしました。受け入れてくれるかどうか分かりませんでしたが、以外にもすんなり受け入れてくれて嬉しかったです。
3.セクマイの話題になったときは緊張する
基本的に仕事中にゲイに関するストレスを抱えることはありませんが、稀にセクマイの話題になることがあります。その時はセクマイのことを悪く言われているかどうかに関係なく、心臓が激しくドクドクしてるのが分かるほどに緊張します。その会話の結果次第では、自分という人間を否定されてしまうことになるんじゃないかと思ってしまうからです。
今までで印象に残っているのは、「東京はゲイが多いから襲われないように気をつけろ」という会話を耳にしたことや、「女でも男でもイケます」みたいな冗談をサラッと言われたことです。
差別的な表現を聞いてしまった時は、まるで自分を否定されてしまったように感じながらも、まだそんな古い考えを持っている人がいることに驚きました。特別なことがない限り、この職場ではカムアするつもりはありません。
元々転職するつもりで入社した会社なので、いつかはやめようと考えています。受け入れてくれない環境の方が退職しやすい気がしているので、この状況は少しだけポジティブに捉えています。
つむじの結論:カムアせずに入社しても働くことはできる
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ゲイの方はカムアせずに入社しても、ノンケのふりをしていれば、どんな企業でも働くことはできます。ただ、差別的な表現を聞いてストレスになったり、会社の制度がセクマイの方に対応できていない場合も考えられます。
だからと言って良くない会社だとは限りません。確かに今の職場ではカムアできるとは思っていませんが、良い人ばかりです。優しく教えてくださるし、僕が何か間違ってしまっても怒ることなくフォローしてくださります。
就活中の方は、カムアして働くことができる職場・そうでない職場の両方を選べる立場にあります。セクシュアリティに関する不安要素を取り除いた上で働きたいと思う方は、LGBTQフレンドリー企業を探してみるのはどうでしょうか?
LGBTQフレンドリー企業に関する情報はこちら!
・JobRainbowさん
・ReBitさん
・Nijiリクルーティングさん