コラム

【LGBT】世界一わかりやすいセクシュアリティ講座

2022年11月14日

電通が2020年に発表した調査結果によると、性的少数者(セクシュアルマイノリティ)と自認する人は全体の8.9%であったと言われています。しかし、その半数はLGBT以外のセクシュアリティであると答えています。

実は、LGBTは性的少数者の一部なんです!

LGBTが性的少数者の一部であるということを説明するためには、まず性別(セクシュアリティ)がどのように決まるのかを考える必要があります。

ゲイである僕が、セクシュアリティの成り立ちや性的少数者についてわかりやすく説明します!

(※僕の個人的な見解が含まれていますのでご了承ください。)

セクシュアリティの決まり方

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セクシュアリティの決まり方① カテゴリー化

性別(セクシュアリティ)は、身体的性別・ジェンダー・性自認性的指向・ジェンダー表現の5つのカテゴリーの組み合わせで決まります。

  • 身体的性別・・・戸籍に記載されている性別
  • ジェンダー・・・社会や文化で形成された男らしさ/女らしさ(一人称・ファッション・言葉遣いなど)
  • 性自認・・・体のつくりに関係なく、自分が感じている性別(心の性別とも言われています。)
  • 性的指向・・・恋愛対象や性行為の対象となる性別
  • ジェンダー表現(性表現)・・・言葉や容姿、態度などでジェンダーを表現すること(女装されているゲイの方など)

ちなみに、身体的性別と性自認の性別が一致している人のことをシスジェンダー、異性に性的な感情を抱く人のことをヘテロセクシュアルと言います。

つまり、性的多数者の場合は、シスジェンダーかつヘテロセクシュアルの2つのみで構成される人になります。

セクシュアリティの決まり方② グラデーション

男性か女性かその他なのかを明確に区別するのが難しいセクシュアリティも存在するため、一つ一つの項目をグラデーションで表現します。

下の図をご覧ください。矢印の左に行くほど男性っぽく、右に行くほど女性っぽくなります。ここでいう”男性っぽく”というのが、ジェンダーの男性となります。また、真ん中は男性・女性のどちらでもないジェンダーであることを意味します。

僕の場合は、すべての項目が男性のゲイになります。

図1 性別の決まり方イメージ図

LGBTの意味とそれぞれの性の成り立ち

確認ですが、LGBTとは4つのセクシュアリティの頭文字を繋げたものになります。

  • Lesbian(レズビアン)・・・女性の同性愛者
  • Gay(ゲイ)・・・男性の同性愛者
  • Bisexual(バイセクシュアル)・・・両性愛者。同性や異性が恋愛対象の人
  • Transgender(トランスジェンダー)・・・身体的性別と性自認が一致しない人

この4つのセクシュアリティがどんな要因で決定されるのかを見ていきます。

レズビアンの場合

レズビアンとは、性自認が女性で、恋愛対象が女性であることを表しているので、性自認と性的指向の両方が女性になります。また、残りの項目はなんでも構いません。

余談ですが、レズビアンのことをレズと略してしまうと差別的になってしまうので、ビアンと略すか、レズビアンと呼ぶことをお勧めします。

ゲイの場合

ゲイとは、性自認が男性で、恋愛対象が男性であることを表しているので、性自認と性的指向の両方が男性になります。また、残りの項目はなんでも構いません。

あくまで個人的な見解ですが、テレビなどで”おねぇ”と言われる方の多くは、ゲイ+ジェンダー表現が女性の方だと考えています。

バイセクシュアルの場合

バイセクシュアルとは、男性と女性のどちらも恋愛対象である人のことを指すので、バイセクシュアルの方は性的指向のみで決まります。そのため、残りの項目はなんでも構いません。

トランスジェンダーの場合

トランスジェンダーとは、身体的特徴と心の性別が一致していない人のことを言います。残りの項目はなんでも構いません。

その中でも、身体的特徴が男性で性自認が女性の方をmale(男性)とfemale(女性)の頭文字をとってMtF(male to female)と言います。またその逆はFtM(female to male)と言います。

まとめ

レズビアンとゲイは性自認と性的指向、バイセクシュアルは性的指向、トランスジェンダーは身体的特徴と性自認の要素のみで決まります。

なので、身体的特徴が女性で性自認が男性かつ、性的指向が男性になることもあり得るということです。この場合はトランスジェンダー(FtM)でありながらゲイでもあります。

自分のセクシュアリティを知りたい人は、ネットで診断することができます。詳しくは下の記事を参照ください。

その他のセクシュアリティ

LGBTが性的少数者の一部である理由

冒頭で、LGBTは性的少数者の一部だと伝えました。その理由は、LGBT以外にも様々なセクシュアリティが存在するからです。ここではたくさんあるセクシュアリティの中の一部を載せてみました。

  • クエスチョニング(Questioning)・・・自分のセクシュアリティが分からない人や明確にしていない人。LGBTQのQの一つ
  • クィア(Queer)・・・LGBT以外の性的少数者のこと。こちらも、LGBTQのQの一つ
  • xジェンダー・・・性自認が男性・女性のどちらかであると思っていない人 XtMやFtXなど表現される。
  • アセクシュアル(Aセクシュアル)・・・恋愛感情はあるが、性的欲求が少ない人(人を好きになることはあるが、性行為をしたいと思わない人)
  • ノンセクシュアル・・・恋愛感情も性的欲求も少ない人
  • グレーセクシュアル・・・アセクシュアルとノンセクシュアルを流動的に変わる人
  • パンセクシュアル・・・あらゆるセクシュアリティが恋愛対象になる人
  • ノンバイナリー・・・性自認・ジェンダー表現に関して男性・女性の2つに区別したくない人
  • デミセクシュアル・・・強い絆で結ばれている人に性的欲求を持つ人
  • リスロマンティック・・・自分自身は誰かに対して恋愛感情を抱くものの、誰かに恋愛感情を抱かれることを好まない人
  • スコリオセクシュアル・・・シスジェンダー男性・シスジェンダー女性といった性的少数者以外のみしか好きにならない人

単語の意味を丸暗記するのではなく、色んなセクシュアリティが存在することを知ってほしいと思います。

もっとたくさんのセクシュアリティを知りたいと思った方は下のリンクを参考にしてみてください!

http://senaha-hokudai.sakura.ne.jp/libraries/bibliographies/pdf/Anna SASAKI1.pdf

セックス・ジェンダー・セクシュアリティ用語リスト(2022/10/31閲覧)

最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

セクシュアリティは身体的特徴・性自認・ジェンダー・性的指向・ジェンダー表現の5つによって決められていることや、LGBTは性的少数者の一部であることを知っていただけたと思います。

僕は、ゲイ同士で話すことがあるのですが、好きなタイプなどの細かいところに関してはみんな異なります。なので、セクシュアリティは人の数だけ存在すると考えています。

この記事をきっかけにセクシュアリティに対する考えが良い方向に変わってくれるとうれしいです。

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つむじ

つむじ

初めまして、つむじと言います。99年生まれ(h11の代)のゲイでサラリーマンしながらライター活動をさせていただいてます!僕の経験や知識を活かし、主にゲイの方に向けた記事を投稿しています。