皆さんはポリアモリーという言葉を知っていますか?
ざっくり説明すると、”複数の人を愛し合う関係性”のことを意味します。
私には関係ないと思っているそこのあなたも、実はポリアモリーの傾向があるかも知れません。
今回はポリアモリーの方の特徴や誤解されがちなことを説明した後にコミュニティ情報も紹介します。
ポリアモリーだと思う方、ポリアモリーについてもっと知りたい方、是非最後までお読みください!
ポリアモリーとは?
ポリアモリーとは?
ポリアモリー(polyamory)とは、3人以上の当事者の方々が合意のもとで築き上げられる関係と表現されています。
ここでの「関係」というのは恋愛関係のことを示し、そこに性行為があってもなくても構いません。
語源はギリシア語で複数を意味するpoly(ポリー)と、ラテン語で愛を意味するamor(アモール)を合わせた言葉で、直訳すると複数愛という意味になります。
また日本では一対一の関係が前提とされていますが、そのような関係性のことをモノガミーと言います。
ポリアモリーの方は日本に100万人以上存在する!?
日本にポリアモリーの方が何人いるのか…
2021年6月末、オンライン調査サービス「Freeasy」にて20歳以上~50代の方の合計825人分のデータを分析対象にスクリーニング調査が行われました。
その調査では、およそ日本人口の2.4%がポリアモリーを実践していて、20.4%が同時に複数の人を好きになる傾向にあるそうです。
日本人人口の2.4%とは具体的に何人なのでしょうか。
総務省が発表した人口推計 2021年(令和3年)10月1日現在 によると、2021年10月1日時点の20歳〜59歳までの日本人人口は61,532,000人でした。
その2.4%、つまり1,476,768人以上はポリアモリーを実践している計算になるので、日本には147万人以上のポリアモリーの方がいることになります。
また、同時に複数の人を好きになる傾向にある人も含めると1,200万人以上(12,306,400人)も存在する計算になります。
私たちもポリアモリー?
冒頭で、あなたもポリアモリーの傾向があるかもしれないとお伝えしました。
セクシュアリティはよくグラデーションで表現されます。
同じセクシュアリティであっても細かく見ると人それぞれ異なるからです。
例えばゲイというセクシュアリティの中には、メイクをして自分を表現したい方もいればそうでない方もいます。(自分は後者です。)
ポリアモリーも例外でありません。
ポリアモリーの傾向がある方のことをポリアモラスと表現されています。
次の4つの内、一つでも当てはまる方はポリアモラスかもしれません。
- 交際相手がいるにもかかわらず、他の人を好きになったことがある
- 結婚、もしくはそれに近い関係を持つ人以外にデートしたいと思う相手がいたことがある
- すでにパートナーになっている人を好きになったことがある
- 浮気や不倫をしたことがある
誤解されるポリアモリー
ポリアモリーは変態だと誤解される
「ポリアモリーの方は変態なのかも?」
複数の人と関係を持つと聞くと、そう感じる方もいると思います。
ですが、ポリアモリーとはあくまでも特定複数との関係を表す言葉で、どんな人が恋愛対象なのか・どんなプレイが好きかは、人それぞれ異なります。
性的な関係を持ちたい方もいれば、恋愛関係だけを持ちたい方も存在します。
例えば、男性の異性愛者だからと言って全員がロングヘアの女性がタイプになるわけではないですよね。
ポリアモリーだからと言って全員が変態というわけではありません。
不倫や浮気ではない
不倫や浮気をする場合、交際相手に他の人と関係をもっていることを隠さなければなりません。
ですが、ポリアモリーの方は自分と親密な関係にある全ての人に交際状況をオープンにし、合意の上で他の人と関係をもっています。
このような違いがあるので、ポリアモリーは浮気や不倫と同じではないと言えるでしょう。
ポリアモリーとオープンリレーションシップの違い
ポリアモリーと似ている言葉として、オープンリレーションシップが挙げられます。
オープンリレーションシップ(Open Relationship)とは、一対一のカップルが互いに同意の元、パートナー以外にも恋愛関係や性的関係を持つ人のことのことです。
一見同じような意味を持っていますが、psych centralで掲載された記事によると違いがあります。
オープンリレーションシップは、第三者よりも交際相手の方が大切な存在になります。
それに対してポリアモリーの場合、関係しているすべての人が同じくらい大切な存在になります。
ポリアモリーの方の交流会「ポリーラウンジ」
後ほど紹介する参考文献には、ポリアモリーの方の交流会「ポリーラウンジ(略してポリラン)」についても書かれていました。
著者が参加されたポリランでは、20代~40代の方を中心に15人ほどが集まったそうです。
参加者がそれぞれ自己紹介を行った後、ポリランに来た理由や、自分がどんな経験をしてどんな悩みがあるかなどを話し合ったそうです。
また、人の意見を否定してはいけない・自己開示の強要は禁止・話した内容は外に漏らさないなど、参加者が尊重しあって話しやすくするためのルールが設けられています。
都内だけでなく、関西や九州でも開催されいているので気になる方は下のボタンから覗いてみてください!
参考文献
最後まで読んでいただきありがとうございました!
今回は、主にこちらの本を参考にして記事を書かせていただきました。
- 萩上チキ.もう一人、誰かを好きになったとき~ポリアモリーのリアル~.株式会社新潮社.2023.11.30 (p1~6,13~15)
- 深海菊絵.ポリアモリー 複数の愛を生きる.株式会社平凡社.2015.6.15 (p9~12,23,36)
これらの本には共通して素敵なところがあります。
それは、ポリアモリーの方の事例をたくさん取り上げられているところです。
なぜポリアモリーだと思ったのか、どうやってパートナーと出会ったのか。
同じセクシュアリティでも境遇や背景が違い、人それぞれ異なる価値観を持っている。そこが魅力的だと感じました。
そしてなにより、事例をたくさん紹介できるということは、ポリアモリーの方が周りにたくさんいること。
悩んでいる方にとって支えになる本だと感じました。
今回の記事では書ききれないので気になる方は本を買って読んでみてください!