2024年1月、俳優の宮沢氷魚さんと黒島結菜さんが事実婚を発表し、大きな話題となりました。
このニュースがきっかけで事実婚に対しての注目度が、より高まったといえるのではないでしょうか。
そこで今回は、
- 事実婚という言葉の意味を知りたい人
- 事実婚を検討しているが、デメリットやメリットを知りたい人
のために事実婚という言葉について詳しく解説します!
事実婚とは?
事実婚とは市役所に婚姻届を提出せずに、共同生活を過ごす結婚の形を言います。
そんな事実婚におけるデメリットとメリットは以下の通りです。
✖デメリット
- 税金の控除が出来ない
- 遺産の相続権が無い
- 出産した子供が婚外子の扱いになってしまう
〇メリット
- 姓を変更しなくてもいい
- 夫婦関係を解消しても、戸籍にその記録が残らない
- 親戚付き合いによる精神的な負担がかからない
次の項目から、デメリット・メリットをもう少し詳しく解説します!
事実婚のデメリット
【①】税金の控除が出来ない
事実婚の場合、税制上においては扶養家族(自身の収入で養っている自分の家族の事)ではないと定められているため、扶養控除や配偶者控除を適用する事が出来ません。
【②】遺産の相続権が無い
事実婚の場合、パートナーは遺産の相続人としては認められません。
ただし、遺言状を作成して、相続させる事も可能ですが、相続税が別途かかります(税制上の優遇措置が適用されないため)。
【③】出産した子供が婚外子の扱いとなってしまう
事実婚の場合、子供と父親の間の親子関係が認められないため、生まれた子供は婚外子という扱いになり、母親側の戸籍に入ります。
父親との親子関係を認めてもらうためには市役所に認知届というものを提出しなければいけません。
用語解説
婚外子(こんがいし):法的に婚姻関係と認められていない男女の間に生まれた子供の事。
認知(にんち):法的に婚姻関係と認めれていない男女の間に生まれた子供と父親との間の親子関係を成立させるための届出の事。種類としては、当事者間の合意による「任意認知」「胎児認知」、裁判所が関与する「裁判認知」などがある。
事実婚のメリット
【①】姓を変更しなくてもいい
自分自身の姓に愛着がある人にとって、これほど大きなメリットは無いでしょう。
また、姓の変更が無いという事は、各種手続きも不要です。
法律婚であれば、免許書などの名前を変更する必要がありますが、事実婚であれば自分自身の性を変える必要は全くありません。
【②】夫婦関係を解消しても、戸籍にその記録が残らない
法律婚であれば、離婚した場合にその事実が戸籍に残ってしまいます。
そういった嫌な思い出が残る事に強い嫌悪感を感じる人も少なからずいるのではないでしょうか。
しかし、事実婚であれば、離婚をしたとしてもその事実が戸籍に残る事はありません。
【③】親戚付き合いによる精神的な負担がかからない
折り合いが悪いため、親戚同士での付き合いを避けたいと考えたり、そもそも人付き合いがあまり好きではないという人も多いのではないでしょうか。
事実婚の場合、法律婚をしたのであれば通過するであろうパートナーの家族・親戚との付き合いをする事は少なくなります。
その結果、人付き合いによる精神的な負担もかかりません。
事実婚に関して、理解を深められましたか?
事実婚とは市役所に婚姻届を提出せずに、共同生活を過ごす結婚の形を言います。
税金の控除が出来なかったりとデメリットもある一方で、姓を変更する必要が無かったりといったメリットがあるのが特徴です。
そんな事実婚を選択した人には必ず当人達なりの理由があります。
その理由は様々なので、法律婚を選択しなかったからといって当人達をからかったり、激しい言葉で責めるといった行為は絶対にやめてください。
また、今回取り上げた法律婚に関しては、認められるための条件など様々な話題があります。
そういった話題は次回以降、取り上げてみたいと思います!
参考文献一覧
マイナビウエディングJOURNAL「今増加している「事実婚」とは? 法律婚との違いや必要な手続きについて解説」https://wedding.mynavi.jp/us/article/68533/(2024年4月20日 閲覧)
大阪市「認知届」https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000369783.html(2024年4月21日 閲覧)