皆さんは、初めてカミングアウトをしたのはいつ頃でしたか?
僕は高校生の頃に初めてカミングアウトをしました。
ありのままの自分で過ごせる居場所が欲しくてカミングアウトをしたのですが、うまくいきませんでした。
今回は僕が初めてカミングアウトをした時の話や、カミングアウトする時に心掛けていることについて書いています。
ぜひ最後までお読みください🙇
僕がゲイだと自覚するまで

僕はノンケだと思っていた
小、中学生の頃、僕はノンケでいつか女性と結婚するんだろうなと思っていました。また、男なら一人称「俺」だろ。(僕なんて女々しすぎる。)男が稼いで女が家事をするものだ。男が化粧水をつけるのはありえない、など「男だったら○○だろ!」という偏見を持っていました。
中学生の頃、周りから「そらって時々オネェになるよな」と言われることが増え、もしかしたら自分はゲイなんだろうか?と疑うようになりました。
「僕がゲイ…?そんなの認めてたまるか。」
当時は受け入れられず、自分はノンケなんだと言い聞かせていました。そんな中、高校一年生の冬に自分はゲイだと認めるようになります。
男性に恋するのが本能だと悟った
今までの僕は、いつか女性と結婚すると思っていたのですが、「好き」という感情がいまいちよく分かっていませんでした。自分のセクシュアリティを模索する中で、「人を好きになるのはどういうことなのか」「好きな人ってどんな人だろう?」と考えるようになりました。
アニメ等で人が恋をしている描写を参考にした結果、「気がついたら一緒に楽しく過ごすことを妄想する人」という結論に至り、そんな人が僕の過去にいただろうか…と自分の人生を振り返りました。
小学生の時、同級生のとある男子のことをずっと意識していました。また、その子と一緒に過ごしたいと考えたり、休みの日でも「もし今向こうから偶然やってきたらどうなるんだろう」など妄想を繰り返し、夏休みなどの長い休みでその人と会えないことを寂しくなったりしていたのを思い出しました。
ノンケだと思っていた小学生の頃から男の子のことを好きになっていた…つまりこれが僕の本能であり、ゲイだと認めざるを得ませんでした。
初めてのカミングアウト

居場所が欲しくてカミングアウトをした
ゲイと自覚したのは高校一年生の冬でした。
そこから約一年ほど、周りの人にゲイであることを隠して生活していました。
友達から、「こういう女の人良いよね」とか「そらってどんな人がタイプなの?」など、ノンケが前提の質問をされることがあって、
ある芸能人がタイプという設定で答えたのか、適当に返したのかはあまり覚えていませんが、どちらにせよ友達に嘘をついていました。
また、将来の結婚云々やエッチな話を友達同士が話しているのを聞いてたりしました。
偽りの生活を続けている内に、どれだけ仲の良い人でも異性愛者だと嘘をつかなければいけない苦しさ、本当の自分を出せない寂しさ、タイプの話で盛り上がっている羨ましさが込み上がってきて、カミングアウトをしたいと思うようになりました。
ちゃんと人を選んでカミングアウトするべきだった
誰にカミングアウトするべきなんだろう?真っ先に思い浮かんだのは、当時一番仲の良かった友達でした。二人でカラオケをして、帰る少し前でした。
ものすごく緊張しながら「実はゲイなんだ…」と伝えると、「そらはそらなんだから」と励ましてくれ、嬉しくて泣いてしまいました。
カミングアウトが成功したかのように思いましたが、実際はそうではありませんでした。
というのも、その後の学校生活の中で、その友達がセクマイに寛容ではない発言や態度をとっている場面を何回か見かけてしまったんです。「僕がゲイであることは受け入れてくれたが、セクマイに関して寛容ではない」という印象でした。
僕の知る限りアウティングはされていなかったので、それについては感謝していますが、その友達と恋愛話をすることはありませんでした。
「恋愛話をしたり、ありのままの自分でいられる居場所が欲しい」という目標は達成することができなかったので、僕の初めてのカミングアウトは失敗に終わりました。
カミングアウトをした後、どんな風に生活したのか

初めてのカミングアウトは当時最も仲の良かった友達にしましたが、残念ながら失敗に終わってしまいました。
次のカミングアウトを成功させるべく、カミングアウトをする人を慎重に選ぶことにしました。
カミングアウトしても問題なさそうな人を選ぶ
カミングアウトをするなら僕のセクシュアリティを受け入れてほしいと思っていて、そのためには、他の価値観や意見を受け入れられる人にカミングアウトをする必要があると考えました。
そこで、普段の会話から「セクマイに対する嫌悪感を抱いていない人」「他の価値観や意見に対して否定しない人」を探してみることにしました。
例えば、このような言動がありました。
悪い印象を受けた人
- 氷川きよしさんがカミングアウトをされたニュースに対し、「あの人オカマだったんでしょ?(笑)」と少し馬鹿にするような口調で言っていた人
- 男性2人だけで出かけるのを嫌がったり、女性同士が手をつないでいるのを見て嫌な顔をしていた人
- 僕が通っていた私立の高校の友達(併願で高校受験をした人)が、「この高校を単願(専願)受験した人はいないでしょ」と言っていた
良い印象を受けた人
- 良い意味で人に興味がなく、セクシュアリティが何であろうと気にしない人
- 様々なことに対して偏見を持っていない人
- セクシュアリティについて理解を深めるため、大学でセクマイに関する授業を受講していた人
良い印象を受けた人にカミングアウトをしたところ、その人はセクマイに対して肯定的で、自分のセクシュアリティを受け入れてくれました。
できるだけ嘘をつかずにノンケのふりをする
カミングアウトをしていない人には、ノンケのふりを続けなければなりません。
ですが、友達に嘘をつくのは良い気分ではありません。また、嘘をつき続けるとどこかで辻褄が合わなくなってしまいます。
ですので、できるだけ本当の事を言うように意識していました。
例えば、「彼女はいるのか?」と聞かれたら正直に「いない」と返しています。相手からしたらこれ以上深掘りしずらいので、話が終わりやすくなります。
また、「どんな人がタイプなのか?」という質問に関しては、内面についてはできるだけ正直に、外見については芸能人の容姿を思い浮かべて答えます。
僕は、どちらかというと相手の話を聞くことが多かったので、ノンケのふりをする機会は少なかったですが、それでも心のどこかでモヤモヤしていたのを覚えています。
皆さんの初めてのカミングアウトはどんな感じでしたか?

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を読みながら、初めてカミングアウトした時のことを思い出したのではないでしょうか。
また、これからカミングアウトをする人の参考になれば嬉しいです。